カナさん研究終わる

5月から本校に3人の富山大学の大学生が卒論研究に来ている。一人は南保保育所に,二人は南保小学校を中心に事例研究を行った。エスノグラフィー(参与観察)という民俗学の研究手法で,現在は教育学の研究方法として確立されている。書籍ではなく,研究対象の中に入り込んで,観察者の主体的な見解(ナラティブ)から研究をするのである。

一見,客観性がないように思えるが,その集団の中に入ることで見えてくるものがある。無論,何度も訪れることになり,労力はたいへんなものである。ヤマモトカナさんは,6年教室と3年教室に入り続けた。夏の宿泊学習にも参加したのであるから,たいしたものである。最終段階に入った論文を見せてもらった。教育学部の大学生としては,かなり書けている論文であった。ボクの大学院での担当教官である黒羽先生からお褒めの言葉をいただいたそうだから,すごい大学生だ。明るく謙虚で,よく勉強しているので,感心した。

真面目に学んでいる大人に出会えたことは6年生にとっても,いいことであったはずだ。今日,子どもたちに「ありがとう」と声をかけている姿を見たら,何かボクが忘れてかけていたものを感じた。厳しい研究であったろうが,いい後輩でした。彼女は,いろいろ悩んで幼稚園の先生になるそうです。

 いい先生になるでしょう。